2009-01-01から1年間の記事一覧

本当の自分に逢えるかな?

ポピュラー音楽学会での個人発表、無事に終了しました。 予想以上に反響が大きくて、非常に励みになったと同時に、自分なりの課題もクリアに見えてきた、大変有意義な発表になりました。コメントをいただいた方々を初め、聞きに来てくださった皆さま、本当に…

冬が、来る前に。

今週末に京都女子大学で開催される、日本ポピュラー音楽学会で報告をやります。近年はワークショップやらシンポジウムやらの大きな仕事ばかり押し付けられて…いやいや自ら志願の上、粉骨砕身してまいりましたので(笑)、自分の本業に関して個人発表をするのは…

俺は男と、つぶやきながら。

宮台真司・辻泉・岡井崇之編『「男らしさ」の快楽―ポピュラー文化からみたその実態』が、 去る9月24日、勁草書房より発売されました。 男のおしゃれ、格闘技、ラグビー、ホストクラブ、性風俗、オーディオマニア、 鉄道ファン、ロック音楽などなど、男性が中心…

そして僕は途方に暮れて…

ジョブズに負けた いえ、世間に負けた。

ポータブルオーディオが鳴らなくて。

オーディオ文化の研究をしている割には、実はオーディオにそれほどのこだわりを 持っている訳ではない。というよりも、こだわってみたいのは山々なんだけれど、 それをするお金も技術も置き場所もない!という下部構造な理由のために、極めて 貧弱なオーディ…

ミュージックビデオはラジオスターを殺したか?

前回の続き。 さて、言い訳ばかりで肝心の論文に対する感想がまだ全く言えてませんでした。 長くなってしまうけれど、まずは引用から始めたいと思います。 音楽をめぐる論考を狩猟してみると、ポピュラー音楽の代表はロックだという 前提があり、音楽にはメ…

僕の見た小林克也はビデオの中。

ふと立ち寄った本屋で、 ふと手に取った本を眺めていたら、 ふと自分の名前が目に入ってきて、 ふっと頭の中が真っ白になった―――― …ホントやめてほしい、こういうコトは。心臓に悪すぎです(笑)。 と余談はさておき、島岡哉(2009)「深夜のテレビ受容者―日本製…

「コミュニティ」な「FM」再考。(2)

前回の続き。 「地域メディア」としてのコミュニティFMをめぐる研究について、 もうひとつ疑問に思っているのは、それが(主に放送)メディアである にもかかわらず、受け手の反応がいまひとつ見えてこない点。 もちろん前回のエントリーでも書いたように、…

「コミュニティ」な「FM」再考。(1)

今期のNHKの朝ドラマ『つばさ』は、主人公の女性がふとしたきっかけで コミュニティFM局のリポーターになって奮闘するお話だったとか。しかも このドラマ、事実上のNHK-FM放送開始40周年記念ドラマだったらしい (wikipediaより)。しまった、見逃し…

完璧主義でも最先端でもないんだぜ。

以前、敬愛する先輩に「ミゾジリ君は恐縮キャラだから」と言われたことがある。 確かにそうかも知れない。ただ、自分としては卑屈になってるつもりは全くなくて、 素直に、単純に、諸先輩方の研究を見ていると「自分などはとても敵わない」と 思ってしまうだ…

夜明けのマゾヒスト、紅のフェティシスト。

難波功士 2009『創刊の社会史』ちくま新書、読了。 前作『族の系譜学』の続編…というよりは、あの中で書ききれなかったこと (雑誌というメディアそのものの変遷)を1冊にまとめた本、という位置づけに なるのだろうか。基本的には前作とセットで考えるべき本…