2010-01-01から1年間の記事一覧

D2、D3、D4と、私の人生暗かった…。

さて2冊目は、輪島裕介(2010)『創られた「日本の心」神話―「演歌」をめぐる戦後大衆音楽史』光文社新書。ごく簡単かつ暴力的に要約するならば、元々、自由民権運動の時代に興った歌による演説を意味していた「演歌」という言葉は、1960年代後半以降、草の根…

うたえバンバンバンバンバーン。

授業期間中はなかなか本を読む時間も取れないのが実情だけど、最近は読みやすいのに読み応えのある新書が多く、仕事の合間に、手軽に、でもしっかり考えさせてくれるのはありがたい限り。 そんな中、特にポピュラー音楽史関連で気になったのがこの2冊。1冊…

会社とは何だ、人生とは何だ、文化人とは何だ。

南後由和・加島卓編(2010)『文化人とは何か?』東京書籍 読了。編者のお二人からご恵投いただきました。ありがとうございました。 文化人とは何か?作者: 南後由和,加島卓出版社/メーカー: 東京書籍発売日: 2010/08/28メディア: 単行本(ソフトカバー)購入:…

君は僕じゃないのに、僕は君じゃないのに。

自分は、メディアリテラシーの基本は「相手の立場に立って考える」ことだと思っているので、最近の激化する公務員バッシング報道などを見てても、「そうは言うても彼(女)らにも言い分があるやろに…」と思ってしまいます。特に違和感を覚えるのは、批判の常套…

「ゴメンねゴメンね〜」の政治学。

自分は、福岡県の中でも熊本との県境に近い小さな町、八女で育った。子どもの行動半径なんて狭いものだし、いまだゲマインシャフトが色濃く残る「農村」地域だったこともあって、中学を卒業するまでは、基本的に八女が自分にとっての社会のほとんどだった。(…

ピザ屋の彼女になってみたい。

東京では計2年間、宅配ピザ屋でデリバリーの仕事をやっていた。でも大学院生や先生方との間でアルバイトの話になったとき、「ピザ屋でデリバリーやってます」と言うと、ほとんどの人が驚いたのには、逆にこちらが驚いた。おそらく多くの方々は、大学院生の…

ゲレンデがとけるほど本読みたい。

大変ご無沙汰してしまいました。バレンタインデーを過ぎてこんなことを言うのも何だかなですが、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。さて、去る1月末に刊行された『マス・コミュニケーション研究』76号に、拙稿「ラジオ自作のメデ…