『メディア社会論』刊行しました!

去る9月18日、辻泉・南田勝也・土橋臣吾編『メディア社会論』有斐閣が刊行されました。メディアの歴史と未来について、その土台にある社会の変化とともに考える大学生向けテキストです。

音楽のデジタル化、インターネット広告、アイドル文化、SNSなどの現代的なテーマが並ぶ中、自分は第2章『ネットワーク化の来歴―メディアがつないできたもの』で、情報社会論の歴史についてまとめています。ネットワーク上を大量の情報が常に行き交う社会=情報社会のあるべき姿は、いつごろから、どのように語られきたのか。また実際の社会が変化する中で、その語りもどのように変わってきたかについて、論じました。

正直かなりお堅いテーマで、結構な確率で読み飛ばされてしまいそうな不安も拭えませんが、この本の導入にあたる章でもあるので、後半の章で論じられる現代的なメディア文化が、どのような議論の積み重ねの上に成り立っているかを考えるきっかけになればと思っています。

この「有斐閣ストゥディア」シリーズは、岸政彦他『質的社会調査の方法』や、加藤秀一『はじめてのジェンダー論』をはじめ、世の中の事象を学問的に調べ考える難しさと面白さを、初学者にもしっかり伝えてくれる良書ぞろいのシリーズです。今回の『メディア社会論』も、先行する良書に負けない、自信を持ってお勧めできる一冊になったと思います。本屋さんになければ注文しよう!(注文は下記Webサイトから!)

http://www.yuhikaku.co.jp/books/detail/9784641150553
 

メディア社会論 (有斐閣ストゥディア)

メディア社会論 (有斐閣ストゥディア)